春風や少女太股より育つ 山田露結

そういや俳句王国ってまだやってるんですか?一時期ちょろりんとしか観たことないのですが、堀本さんが出てたのを観て、数回録画した記憶があります。そんなかで・・・。たしか呉服屋の若旦那、みたいな感じで紹介されていたかと思います。露結さん。Twitterのほうでも時々拝見していましたんで、句集を出したと知って、ささっと購入させていただきました。自分が持っている句集は数冊しかありませんが、引いた数は、堀本さんの熊野曼陀羅と同じくらい多いような気がします。というわけで、句集『ホームスウィートホーム』(邑書林)から、掲句です。

 

春風や少女太股より育つ  山田露結

 

これは狙ってのことかどうかわかりませんが(たぶん狙っているのでしょうが)、少女は太股がまず最初にたくましくなる、って見るよりは、やっぱり太股から「少女」なるものが生えて育ってくるって思っちゃったほうが面白いですよねぇ・・・。苗木のように地面から生えた足(太股まで)の先に、少女が育ってくるんですよ。そいで、完全体になったところで、春風とともに走って行っちゃうんです。どっかへ。シュールですね。

現実、女の子ってどんな感じで成長していくんでしょう。ボクの子はいま長女が小学校6年生ですが、ガリガリのやせぎすで、太股から育つ感じじゃないですね。でも考えてみたら、少々肉感的なたくましさとかつやっぽさを感じてくるのって、中学生くらいなんじゃないかなって気がします。変な話になりますが、自分の子以外で若い女の子に多少なりとグイとくるのって、少し肉付きのいいというか、なんか火照った感じっていうか、そういう女の子なんじゃないのかな、って思います。

そういう意味では、太股から育ってくるとか生えてくるとか(これはボクの主観)って感じるのって、思いのほかしっくりくるようですよね。なんか・・・意味、通じてます?まいーか、通じてなくても。

他にも好きな句あります。「初蝶が蛹の中に詰めてある」これもイイですねぇ・・・。あとがきにも触れられていましたね。普通なら蛹が先で順に蝶になるところなのに、あらかじめ蝶はできあがっていて、それが詰め込んであるっていう。この逆転性は、少々「はっ」ときました。

もうひとつは、「父の日の仕立て直しに出せぬ父」です。「父自体」を仕立て直ししたいけど出せなかったと考える場合(主人公は自分)と、父の日セールで自分のYシャツとかを恥ずかしくて出せなかった的な父(主人公は父)で考える場合と2パターンあると思います。あとがきで触れられていたのは前者のほうでしたが、ボクは後者でとりました。なんかそっちのほうで哀愁を感じてしまってw

他にも、「うかつにも人の部分を蚊に刺され」「腋の下は人のにほひや夏の月」「半身を炬燵の中に失ひぬ」このあたりは結構好きですね。